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【手続き編】猫をカンボジアから日本へ連れて行く

世界で狂犬病がない国と地域は、ノルウェースウェーデンアイスランド、イギリス、アイルランド、オーストラリア、ニュージーランド、台湾、グアム、ハワイ、フィジー諸島、そして日本のみです。

狂犬病発生国から狂犬病のない日本へ猫や犬を連れて行くことはとっても大変。去年末からカンボジアで猫を二匹飼い始めた僕も準備を始めるも、カンボジアから日本への移動はほとんど情報がありません。どれほど需要があるか分かりませんが、僕の体験を随時まとめていこうと思います。

なお、2020年7月現在、カンボジアプノンペンに在住しています。帰国日は11月頃を考えており、準備を行う中での備忘録であるため、随時更新しています。また、7月26日に大幅に書き換え、以下4つの記事に分けることにしました。現在は当日編以外を公開しています。

1. 手続き編(ペットの輸入手続きに関すること)
2. 準備編(日本へ連れて帰るためにしたこと)
3. 飛行機編(航空券の手配に関すること)
4. 当日編(当日の様子)

掲載日:2020年2月8日
最終更新日:2020年7月27日

 

目次

プノンペンの動物病院

プノンペンにはいくつか動物病院があり、特に外国人が利用する動物病院はAnimal-Mama Veterinary HospitalAgrovet Veterinary Clinicの2箇所です。僕はAgrovetで以前パゴダで拾った猫のパルボウイルス感染症を見逃されたことから、Animal-Mama Veterinary Hospitalを利用しています。Agrovetと比較し衛生管理もしっかりしていますし、医師の対応にも安心感があります。ただ、メールでのコミュニケーションがほとんどできなかったり、医師・スタッフ間の情報共有はしっかりされておらず、対応が完璧なわけではありません。

いま僕が飼っている二匹ともAnimal Mamaから譲渡されたこともあり、日本に連れて行くための準備はこの動物病院と進めているのですが、返信がないときは繰り返し連絡をしたり、直接担当者に会いに行き相談するなど、こちらから強めに働きかけないとなかなか進まないです。

 

輸入手続き

日本へ連れて行くためには、動物検疫所が発行する輸入手続の手引書に沿って、準備を進める必要があります。手続きをひとつでも忘れたり、飛ばしてしまうと、余計に時間がかかってしまうので、まず手引書を読み込むことが大事です。

www.maff.go.jp

手続き自体にかかる時間は、出発国での待機期間だけで6ヶ月間かかるため、少なくとも7〜8ヶ月間前からは準備を始めると良いかと思います。狂犬病抗体検査の結果は2年間有効なので、出発時期が決まっていなくても早め早めで準備を進めていくことがおすすめです。

 

手順1. マイクロチップの埋め込み

1回目の狂犬病予防注射(→手順2)を接種する前(同日可)にマイクロチップを埋め込みます。Animal Mamaで譲渡された保護猫の場合、譲渡時にはすでにマイクロチップの埋め込みと狂犬病などのワクチン接種が終わっています。まだ、マイクチップの埋め込みが終わっていない場合は、Animal Mamaにて45ドルで対応してくれます。

 

手順2. 狂犬病予防注射(2回以上)

以下の条件で、2回以上の狂犬病ワクチンを接種しないといけません。

1回目:生後91日以降、マイクロチップ埋め込み日の同日かそれ以降に接種
2回目:1回目の接種日から30日以上の間隔をあけて、1回目の有効免疫期間内に接種。

Animal Mamaでは、2回目の接種は1回目のワクチン接種から「30日以内」に行っており、ワクチンを接種した1ヶ月後から有効免疫期間として認めています。僕の場合、1匹は1回目の接種から1回目の接種日の期間が30日間でしたので、上記の条件を満たしていましたが、もう1匹は27日間のみでした。譲渡時にすでに2回のワクチンが終わっていたのですが、狂犬病抗体検査の前に、1匹はもう一度ワクチンを接種しました。

なお、Animal Mamaのルールであると、接種日から1ヶ月は有効免疫期間として認めていませんので、2回目の接種日が有効免疫期間の開始日前になってしまいます。この点について、動物検疫所の成田支所に問い合わせたところ、日本ではそのようなルールがないため、1回目と2回目の接種日を確認するのみであるとのことでした。

 

手順3. 狂犬病抗体検査

2回目のワクチンの後、農林水産大臣の指定する検査施設で狂犬病抗体検査を受ける必要があります。手引書では2回目のワクチン接種日と同日でも可能なのですが、Animal Mamaでは30日間以上を空けることを推奨しています。Animal Mamaで手続きを進める方は、ここで1ヶ月間かかることを頭に入れて、計画されると良いかと思います。

Animal Mamaが利用している検査施設はイギリスのバイオベスト ラボラトリー社(BioBest Laboratories Ltd.)で、価格は1匹180ドルとお高いです。

僕の二匹は、3月1日に採血し翌日にはプノンペンから検査施設へ送付してくれました。採血の際には、むぎ(茶色)は大人しくしていたものの、いっきゅう(黒色)は大暴れ。動けないように専用の道具を使っても暴れるため、結局、ガスで眠らせて採血しました…。採血の際にはカンボジアと日本における住所と連絡先、パスポートのコピー、検査費が必要でした。

採血をする際に、医師にどのくらいの確率で基準値を満たせるのか確認したところ、2〜3回ワクチンを受けていれば、ほとんどの場合、基準値を満たせるとのことでした。もし基準値を満たしていない場合は、もう一度ワクチンを接種し、1ヶ月後に再び血液検査を受けねばならないため、手続きが遅れてしまう可能性があります。そのような可能性も無きにしもあらずですので、早め早めの準備が大事になってきます。

検査結果は、早ければ4〜6週間ほど、通常は2〜3ヶ月間で返ってくるとのことだったのですが、Animal Mamaからなかなか連絡がないため、担当者に問い合わせたところ、3月17日には検査が終わっており、結果は二匹とも3.08IU/mlで無事に基準を満たしていました。しかし、新型コロナの影響により、まだ結果の原本は手元に届いていません。早く届くとよいのですが。

なお、日本到着時に動物検疫所で検査結果の原本を提示する必要があるのですが、原本の取得が難しい場合の対応について、7月26日に動物検疫所に問い合わせたところ、「通常は、日本到着時に原本を持参していただき、動物検疫所で原本を確認したあとに返却しております。しかしながら、新型コロナウイルスの関係で原本を手元に保管することが無理なのであれば、到着時にはコピーの提出でも問題ありません。」とのことです。ただ、カンボジア政府からの証明書を受け取る際にコピーで問題ないかは要確認と助言をいただきました。

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暴れるいっきゅう
手順4. 輸出前待機

狂犬病抗体検査の採血日から180日間の待機期間があります。この期間は特に何もすることはないのですが、狂犬病ワクチンの有効免疫期間を切らさないように定期接種を続けます。

僕の場合は抗体検査の採血を2020年3月1日に行ったので、待機期間は2020年8月28日まで、有効期限は2022年2月28日までになります。

 

手順5. 事前届出

日本への到着日の40日前までに、到着予定空海港を管轄する動物検疫所に事前届出を提出しないといけません。受理されると検疫所から届出受理書が届きます。

まだ僕の帰国日は確定していないのですが、新型コロナの影響によりANAの直行便も運休中で、他の航空会社も欠航が多くなかなかスケジュールをたてられていない状況です。手引書によると、飛行機の変更により「到着日を早めること」は原則不可とありますが、7月26日に動物検疫所に問い合わせたところ、「現在は新型コロナの影響で搭載予定便が急に欠航になったりしているので「到着日を早めること」も事情を確認した上で対応しております」とのことでした。したがって、40日前に見込みの日付で提出し、帰国日が確定した後に変更届を提出する必要があります。

 

手順6. 輸出前検査&手順7. 輸出国の証明書の取得

出国直前(搭載前10日以内)に、民間獣医師または政府機関の獣医官による臨床検査を
受けます。まだ未経験のため、具体的な情報はありませんが、各証明書はAnimal Mamaで対応してくれるとのこと。必要な証明書と料金は以下の通りです。

カンボジア政府からの輸出許可書:60ドル
獣医師による証明書:45ドル
狂犬病ワクチン接種証明書:10ドル
マイクロチップ証明書:10ドル
Screwworm証明書:15ドル

 

8. 輸入検査

日本到着後、到着空海港の動物検疫所で輸入検査を受けます。

 

最後に

手続きを進める中で色々と分からない点がある場合は、とにかくAnimal Mamaの担当者や動物検疫所に問い合わせると良いです。これまで動物検疫所にワクチンの接種日や届出書に関する問い合わせを何度かしたのですが、毎回丁寧に、かつ迅速に返答をしてくれます。間違った理解で余計に時間がかかってしまうよりは、とにかく小さな疑問でも確認しながら手続きを進めると良いと思います。

動物病院や政府の対応に心配も多いですが、少しずつ準備を進めています。

 

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我が家の猫さま

※当記事の情報に誤った情報や古い情報が含まれているかもしれません。あくまでも参考情報として捉えていただき、実際は動物検疫所の手引に沿って、準備をされてください。