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パアンからタトン経由で、チャイティーヨーへ行く列車旅

先日、ミャンマーのカレン州パアンから、ゴールデンロックで有名なチャイティーヨーへ行ってきた。ミャンマー国鉄にも乗ってみたかったので、モン州のタトン経由で列車に乗り継いで行ってきた。

移動ルートはパアン⇒タトン⇒チャイトー⇒キンプン⇒チャイティーヨー。

ニッチなルートだろうけど、タイ側から入国しパアン経由でゴールデンロックを見に行くという人には参考になるかも。今回はタトンから列車に乗ったが、パアンからミャンマー第4位のモーラミャインまで行き、そこから列車に乗ることもできる。

パアンからタトンへ

パアンからタトン行きへの乗り合い軽トラは、パアン市内にある市場近くから乗ることができる。市場まではバイクタクシーの運ちゃんにZay Gyi(ゼイジー)と言えば連れて行ってくれる。

朝7時、軽トラの荷台に乗り込みいざ出発。タトンまでは1,500チャットで、1時間ほど。田舎道をのんびり走っていく。

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乗り合い軽トラの終点はタトン市内の市場前。歩いてすぐにShwe Sar Yan Pagodaという大きなパゴダがあったので少し見学。内部には立派な仏像が並んでいる。

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パゴダを出て、市場前で三輪バイクタクシー(呼び方が分からないけど、サイカーのバイク版)にひろう。鉄道の利用客が少ないためか、なかなか行き先が伝わらない。市場からタトン駅まで500チャット、5分ほどで到着。

9時頃に列車があると聞いていたが、切符売り場に行ってみるとチャイトー行きは10時半!ホームもほとんど人がおらずガラリとしている。

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チケット売り場。酔っぱらいっぽいおじさんがだるそうに対応。一応英語も通じた。座席のクラスはアッパークラス・ファーストクラス・オーディナリークラスの3つ。アッパークラスを選んだが、タトン駅からチャイトー駅までわずか950チャット!安い!2014年以前は外国人料金があって、正規料金の10倍ほどだったとのこと。

余談だけど、ミャンマー人は並ばない。横入り、待ち順無視は当たり前。切符売り場でも待ちレーンがあるというのに、やっぱりごちゃごちゃ〜となる。それでも、外国人だからか、一番始めに買わせてくれる優しさはミャンマー人っぽい。

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列車の時刻が近づくにつれ、閑散としていたホームにも人が集まってきた。3連休だからか家族連れが多い。

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定時を過ぎてもなかなか来ない。20分近く遅れて到着。しぶい外装。

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最上級のアッパークラスでも冷房はなし。席はまあまあ乗り心地よし。マレー鉄道に乗った際は上位クラスは外国人ばかりだった印象だが、もともとの価格が安いためか、ザ・ローカルな雰囲気。車内ではお弁当や飲みものが売られていた。

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タトンからチャイトー

知り合いのミャンマー人曰く、モーラミャインからチャイトーあたりまで、1日数本と列車の数が限られているため、運転手があまり時間を気にしないらしい。そんなわけで、結局11時頃、タトンを出発。

ガタンゴトンと文字通りの音を立てながら進む。外の景色を眺めながらビールを空ける。風が気持ちよく、快適な列車旅。に思えたが、12時過ぎてからぐんぐん気温が上がり、もう暑くてたまらない・・。窓側の左腕だけが太陽にじりじりと焼かれていく。

酷暑期の真っ昼間に列車移動はなかなか厳しい。チャイトーまで約3時間。バスで行けば、1時間半ほどと考えると、移動時間は2倍。外は乾季ならではの茶色っぽい景色が延々と続く。

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チャイトーからキンプン

ようやくチャイトー駅に到着。出口すぐのところからゴールデンロックへの起点となるキンプンまでの乗り合い軽トラに乗れる。チャイトーからキンプンまでは500チャット。

田舎道を進み、1時間弱でキンプンに到着。ゴールデンロックは翌日に観に行くことに決めて、ホテルにチェックイン。

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ゴールデンロックに泊りがけで行く場合、宿泊場所として2つの選択肢がある。

ひとつはチャイティーヨー山頂にあるホテルに宿泊。1泊100ドルほどするが、朝日と夕陽に照らされたゴールデンロックを見ることができる。もうひとつはキンプン。1泊30ドルほどから手頃なホテルが見つかるが、チャイティーヨー山頂行きの政府運営のトラックが朝6時から夕方6時までと限られているため、日中のゴールデンロックしか見ることができない。

今回は予算上、キンプンを選択。宿泊したGolden Sunrise Hotelは1泊30ドルほどながら、ミャンマーには珍しいモダンな内装で、設備も綺麗。アメニティーは最低限しかないが、レストランの味も良く、キンプン宿泊の際にはおすすめ。

キンプンからチャイティーヨー 

翌日5時半、あわよくば朝日のゴールデンロックが見られればと、朝一のトラックに乗れるようにホテルを出発。

さすがに5時半から行く人は少ないだろうなと甘く考えていたら、人人人!なぜこんなに人がいるんだと文句を言いたくなるほどに混み合うトラック乗り場。行列がいくつもできていて、どこに並べばよいのかさえよく分からない。

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トラックの料金は地球の歩き方には2,500チャットとあったけど、ひとり2,000チャットだった。荷台ではなく、車内に乗りたい場合は3,000チャット。トラック乗り場の奥に受付があるので予約できるよう。受付で乗り方を聞いたら、英語が話せるスタッフがベストポジションで待たせてくれた。

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時間になるとトラックがクラクションを盛大に鳴らしながら、信じられないスピードで乗り場に突っ込んでくる。負けじと動くトラックに飛び乗る人たち。事前にスタッフに声をかけておいて良かった・・

スタッフのいまだ行け!という合図に合わせて、トラックの荷台に飛び乗る。必死に自分の席を確保する。あまりの激しさに写真は撮れなかった。今から神聖な場所に行くというにも自我丸出しでいんだろうか・・。

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10分後、チャイティーヨー山頂へ向けてトラックが走り出す。途中で人数調整をし、20人ほどが別のトラックへ移動する。それでも残った乗車数はなんと70人ほど。しかも山頂までガンガン飛ばす飛ばす。速いのなんのって。一番端の席に座ってしまったために、カーブのたびに飛んでいってしまいそうな恐怖感。

山頂までわずか30分ほどで到着。ここもまたものすごい人。帰る人と来る人がもう大混雑。もう少し上手にオペレーションできるんじゃないかなと思ってしまう。

ゴールデンロック

参道を20分ほど押し合いへし合いで登っていくと、チャイティーヨーへの入り口が見えてくる。

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参道の途中に外国人用の入場ゲートがあるので、入場料6,000チャットを支払う。

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さらにしばらく歩いていくと、ついにゴールデンロックが見えてくる。人混みをかき分け、ようやくご対面。

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下からドーン。するっと滑ってころがっていってしまってもおかしくなさそうだが、落ちそうで落ちない不思議な位置に留まっている。どうやって裏面の金箔を貼ったんだろう。

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ゴールデンロックに向けて、参拝客は熱心にお祈りを捧げていた。

そんな様子を見ていたら、お供え物を普通に食べて、持ち帰っていた親子に気がついた。あれはなんだったんだろう。バチがあたりそう。

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願いごとか何かが書かれた鈴。

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男性限定であるが、ゴールデンロックに触れて金箔を貼ることができる。

僕もさっそく金箔を購入。手前にある柵内からはカメラも携帯電話も持ち込めないため、金箔を購入できる建物近くにある交番に荷物を預ける。セキュリティチェックを越えて、ペタペタと金箔を貼る。ご加護がありますように!

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チャイティーヨー山頂にはゴールデンロックがぽつんとあるのではなく、ひとつの村ができあがっている。参拝客用らしき大きな宿舎ががひしめき合う。

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一歩中に入れば、お土産屋さんや飲食店が延々と続く。

みんなみんな同じものを売っているが、つぶれることはないんだろうか。

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1時間ほどで1周することができる。途中にはいくつかお参りポイントがあり、洞窟内の仏像にお祈りしたり、読経していたりする人に出会った。

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11時頃になり、気温も上がってきたのでキンプンへ戻る。ゴールデンロック周辺ではみな日よけを作って休んでいる。夜通しお祈りする人もいるらしい。

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帰り道。みなせっせとやって来る。大きな荷物を運ぶポーターや、お金持ちや年配の方を運ぶ籠も。

朝はミャンマー人しか見なかったが、外国人の観光客もちらほらと。3・4月にゴールデンロックに来る場合、午後はとても暑くなるので、午前中がおすすめ。

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キンプンからパアンへ

再びトラックで爆走し、キンプンへ戻り、バスターミナルでパアン行きのチケットを購入する。価格は7,000チャット。

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キンプンからチャイトーまで乗り合い軽トラで向かい、パアン行きのバスに乗り換える。しかし、このバスがエアコンもなく、めっちゃボロ車!明らかに7,000チャットはぼったくり価格!

寡占状態なので仕方がないんだけど、チャイトーの市街地まで500チャットで行き、そこでバスチケットを購入したほうがずっと安く、良いバスに乗ることができそう。

 

キンプンからパアンまで、チャイトーでの乗り換えも含めると、およそ4時間ほどで到着。厳しい暑さに疲れたが、念願のミャンマー国鉄にも乗れたし、ゴールデンロックも見れたし、なかなか充実した旅だった。

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